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毎日が一年生

今度は、だ。

次に出荷した麴の、はぜこみ(麴菌の繫殖)が弱い。はぜこみが弱いので蒸米に麴菌の菌糸が伸びていない。それどころか、蒸米が裸状態。

麴菌の繫殖が進まないと、はぜこみが弱く、こうしてじゃりじゃりの(ざらざらの)麹になる。反対に、麴菌の繫殖が進みすぎると、今度は麹の色が、薄黄色~黄緑色~深緑色になる。こうなると、目も当てられない。

なかなかちょうどいいあんばいにならない。中庸と言う言葉があるが、かたよらないというのは難しいことだ。

社長が、『品質のぶれをなくす』という目標を掲げた年があったが、これは、毎年、毎日の目標だ。毎日が一年生だ。この『毎日が一年生』は、弊社が販売している越前和紙を漉いていらっしゃる、人間国宝の岩野市兵衛さんの言葉。人間国宝の方が、毎日毎日が和紙漉きの一年生だとおっしゃる。

この心が、市兵衛さんを人間国宝ならしめているのだと思う。自分ほどできる者はいない、と自分で言っている人に成長はないし、評価もされない。市兵衛さんを見習わなければいけない。

(続く)

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