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生きたかい

そうこう、なんだかんだ考えながら、歩いて会社までたどり着いた。

すると、散歩途中のチーちゃんに出合った。このおじいちゃん犬のチーちゃん、ずいぶんのお年だ。この飼い主のお姉ちゃんが、と言うか、ご家族の方が、なんとうちのポン太(子犬)を見ていいなあ~と、けなるく(うらやましく)なり、飼い始めたのがこのチーちゃんだと聞いた。

この話を聞いた時、素直にうれしかったと同時に驚いた。うちのポン太をけなるく思ってくれる人が、この世にいるんだと思った。新聞の「犬あげます」で我が家に来た雑種犬ポン太は、まるきしボスとしての威厳に欠ける飼い主(私)のもとで育ち、案の定バカ犬に仕上がった。そのバカ犬がかわいくてしかたのないアホ飼い主(これも私)は、犬を猫可愛がりした。

ポン太も、一人の人からでもいい、けなるがられて、この世に生まれてきたかいがあった。人も、欲は言わない、一人の人からでもいい、あの人がいるからと、言われたら本望だ、と、とりとめのないことを思いながら、ポン太のいないうちに戻った。

(終わり)

チーちゃん

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