気の毒な
- 2019/12/08
- みそについて
不耕起栽培の生産農家さんのÑさんが来られた。不耕起栽培とはその字のとうり、田んぼを耕やさずに、米を作ることだ。社長がNさん宅を訪問した時、出された甘酒がとてもおいしかったのが縁で、弊社もNさんの麹の甘酒を限定販売している。
Nさんは、弊社の麹で味噌教室をしていらっしゃる。弊社の麹で味噌を作るとおいしいと,おっしゃっていただき、うれしかった。そこまではよかったのだが、その次だ。手作りの甘酒の話になり、私が、弊社の麹で甘酒を作ると上部が灰色になることを話すと、Nさん、間髪をいれず「そうなんです。うちのお客さんからもそう言われます。私は、これは自家採取菌だからですと説明しています。」と、おっしゃるのだ。やっぱりだ。
この問題はやっかいだ。なんせ、灰色になる原因がわからない。原因がわからないので、解決策がわからない。難病と一緒だ。難病も、原因がわからないので治療法がわからない。わからない、わからないと繰り返していると、後にはわからないことを、ぜえ~んぶう(もうやけくそ、全部)、風呂敷につつんで、ぽお~いとほりたくなる(捨てる)。
Nさんは弊社の味方をしてくださり、自家採取菌の麹だからだとおっしゃってくださるが、弊社自身が「うちのは、自家採取菌の麹だからです」といいわけをして、開き直っていたのではプロではない。
そう考えると、弊社の麹のお客様は、自家採取菌の特性をわかって買ってくださるのだと思う。本当に、気の毒なことだ。「気の毒な」とは、ありがとうございます。の意味。 当たり前の話だが、少しでもよい品質の製品を作っていきたい。ここで、やっと私も正気に戻った。