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楽しみと不安

Nさんのお手紙は続く。

【私の稲作りは、自然相手で淡い(はっきりしない)、もどかしいことばかりです。例えばコシヒカリの品種ひとつにしても、田んぼの稲一株一株が全く同じではなく、右を向いたり、上を向いたり雑多の集まり、個性の塊のような気がします。(化学肥料を使用しないと、生き物本来の個性が発揮されやすいのかもしれない)だけど、田んぼ全体で見ると、紛れもなくコシヒカリです。

全体としてのコシヒカリは、必ず守るべきです。でもその中で、とびぬけて背の高い、又は実の入りが遅い稲は異品種なので取り除く必要があります。種の採取は、面倒な淡いものです。いもち病になれば、収穫は大幅に減りますが食べることはできます。でも、これが来年の種として使えるかは、すごく不安になりやり直すこともあります。

こんな楽しみと不安をしぶとく毎年繰り返している次第です。映画、ドラマでも、製作者によって全く違ったものになります。個性は重要です。】

この話は、弊社の自家採取菌の麹と同じだと、驚きと感動で読んだ。

(続く)

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