オーガニック・無添加・食品のお店

先週末、母の葬儀だった。94歳で大往生だった。ひと言で言うならしっかり者の母だった。体も丈夫で、自分の血液型を知らずに息を引き取った。

ごえんさん(お坊さん)に「お母さまの好きな『字』は何でしたか。」と聞かれた。法名を考える時に参考にするとおっしゃる。思わず『分』です、と私の口から出てしまった。

母は、よく『分』という言葉を口にした。分をわきまえる、自分の身の程を知るということだ。

マルカワみそは、麹屋から始まった味噌屋だ。それ以外の何ものでもない。自分を卑下する訳ではなく、ドンピシャ(今はこんな言い方はしないか)で味噌屋だ。過大評価だけは、決してしてはならない(過大評価する要素はないが)。ただただ麴を、味噌を作り続けるだけだ。身の丈にあった商売をこつこつこつこつ続けるだけだ。

結局、法名に分と言う字は使いにくいので採用されず、母の名の一文字をとった。

(続く)

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