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くもの巣かび

毎日せわしなくしていて、気づいたら12月も中旬だ。この間、U農園さんの麦を麴にする加工依頼の仕事を引き受けた。

出来上がった麦麹を見たら、色が真っ黒だった。結局、その仕事は、やり直しになった。

麴菌のついた蒸した麦を厚く盛り過ぎると、くもの巣かびがはえてこのような色になるのだと言う。社長も、以前盛り込みの時に、麹菌のついた蒸米を厚く盛って、黒くなったことがあったと言う。

麴は生きているだけに、とても敏感だ。はぜこみ(蒸米に麹菌が増殖する)が進むと、麴の色が、白色から薄黄色、黄緑色、黄土色、深緑色になる。また、今回のようにくもの巣かびがはえると灰色から真っ黒になる。

毎回、出麹(麹を室から出す)の時は、今日の麹はどうかな、と思いながらの作業となる。一日として、前回と同じ麹は出来上がらない。今回のように失敗も付き物だ。失敗してやり直し、失敗してやり直しの連続の毎日だ。人生も同様だ。社長が、大きな船にもうそろそろ乗りたいと言っているが、そんな船は、この娑婆で見つけるのは無理だと思う。気持ちはわかるが。死ぬまで、小船に乗って1ミリずつでも進むしかないと思う。

上の写真は、まだ良い方の麦麹

これが、くもの巣かびの麦麹

(続く)

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